公共交通運転手と新型コロナ
公共交通運転手と新型コロナ、どう対応しますか?
藤井聡先生と、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授の「【宮沢孝幸×藤井聡】新型コロナ、電車やバス、タクシーは大丈夫なのか?」という対談がYouTubeにアップされている。
公共交通機関は、自粛制限が出されている中においても業務を続けている。このような動画は、ボクたちタクシードライバーにとって不安を和らげてくれるし、今後の指針にもなる。
目指すは「ほぼゼロ」リスク
この動画では、公共交通の感染リスクを「ある程度混雑していても」乗客も運転手も「接触対策」「飛沫対策」「空気対策」の「3つの対策」をすれば、「ほぼ問題ない」と提言している。
そこで、公共交通運転手がどう新型コロナの感染予防をしたらいいのか。そして、タクシー運転手はどうすればいいのか、まとめてみた。
接触対策:目鼻口を触らない
とにかく触らないこと。もし触るのならまず手を洗う。ただ乗務中は洗うことが困難な場合が多いので、次亜塩散水やアルコール除菌シートを使い、消毒してから触る。車内は乾燥するので、鼻をほじりたくなるが、これも厳禁。眠くなった時に目をこすることもダメ。目や鼻の粘膜は弱いので傷つきやすいので、そこからウイルスが入る。
分かっているだろうが、指をなめてお札を数えるのも厳禁。
飛沫対策:黙る or マスク
まずはマスクの徹底。マスクをしていないお客様にはマスクの提供もありか。入店時にマスク着用を義務化している飲食店、小売店もあるが、個別にそれをやるのは乗車拒否を考えると難しい。
黙る。話しかけない、ということも必要になるか。飛沫対策に、ビニールシートでの仕切りも有効だろう。業界と自動車メーカーとの早めの対応が必要だったが、なぜだかタクシーは遅い。
空気対策:窓を開けて換気
運転手側の窓と、その対角線上の後部座席の窓を開けるのが効果的か。それとエアコンの外気導入を行う。気温の上昇とともに、窓を開けることのためらいもなくなると思う。
対策のまとめ
まとめると、空車後にはアルコールなどの除菌・殺菌剤で社内消毒を行う。同時にドアノブ、シートの掃除も必要だろう。蒲郡の感染例を考えると、咳などの空気中の飛沫が落ちた場所にウイルスが付着している可能性があるので、それを除去する必要もある。
触らない、ということでは、そのまま放置しておく、なんてことも考えらえるが、それはそれで二次感染に繋がるので、公共交通機関の責務として、空車後の掃除も必要。
モノに付着したウイルスについては、「大半は何日も残らない」「感染にはまとまった数が必要」そして「一晩経てば感染リスクはほぼゼロ」ということなので、空車→除菌→運転、空車→除菌→回送→除菌→退勤、なんてルーティーンが必要か。
ボクたち運転手も乗客も感染者だと思っていれば、うつさない行動、うつらない行動をきちんとできる、そう思っている。
感染しないで非常事態宣言の解除を待ちたい。「そんな時代もあったねといつか話せる日がくる」(中島みゆき「時代」)んだからさ。