六地蔵 – 六道輪廻
2025年10月6日
六地蔵は、蒲郡市形原町上音羽に位置しています。石柱の台座の上に設けられた六角形の祠(ほこら)の中に、一体ずつ地蔵菩薩が祀られています。この六地蔵は、六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道)において、それぞれの苦しみから衆生を救済すると言われています。
六地蔵の地蔵菩薩
ここ形原の六地蔵は、以下の名称で時計回りに並んでいます。
- 人道 大清浄地蔵
- 畜生道 大光明地蔵
- 天道 大堅固地蔵
- 餓鬼道 大徳清浄地蔵
- 地獄道 大定智悲地蔵
- 修羅道 清浄無垢地蔵
六地蔵の個々の名称や姿には諸説ありますが、この並びと名称は、鎌倉時代に真言密教僧の覚禅が著した密教修法の手引書『覚禅鈔(かくぜんしょう)』に記されているものと同じです。
祠の造作と祈りの空間
この祠の上部には、十二支の彫刻(「丑・午」「子・亥」「巳・戌」「辰・酉」「卯・申」「寅・未」の組み合わせ)が繊細に施されています。小さな祠でありながら、その造作は精巧で美しく、見る者を惹きつけます。加えて、「六地蔵尊」と記された白い幟(のぼり)と、境内に敷き詰められた白い玉砂利が、清浄な祈りの空間を創り出しています。
六道輪廻と地蔵信仰
仏教において「六道輪廻」とは、「わたしたちは死後どこへ行くのか?」という問いに対する一つの答えです。それは、衆生が死後、地獄から天道までの六つの世界のいずれかに生まれ変わりを繰り返すという思想です。六道のうち、どの世界に生まれ変わっても安楽はなく、苦しみが伴うとされています。
この「安楽のない世界」から衆生を救い出すのが地蔵菩薩です。地蔵菩薩に手を合わせ、六地蔵を祀り祈るという行為は、輪廻の苦しみからの救済を求める、人々の切実な願いの表れなのかもしれません。
六地蔵の画像






地図・行き方
形原駅から徒歩10分程度です。(経路図)近くに、御屋敷稲荷神社、会下のタブノキ、大師堂などがあります。また、前の通りは一方通行ですので、321号線からは進入できません。
清田町には、一石六地蔵の「岡の六地蔵」が祀られています。