本巣タクシー廃業で考えたこと
タクシー不足が伝えられる中、岐阜県の本巣タクシーが廃業したそうです。そして、日本タクシー(岐阜市)が、事業を引き継いだそうです。譲渡譲受が行われたということでしょう。そのことについてちょっとだけ考えてみました。


タクシー業界は今、激動の時代です。配車アプリ、キャッシュレス、そしてライドシェア、自動運転化……そういったものがコロナ禍後に一気に押し寄せてきました。
地方の経営者の中には、その流れに追いつけない人もいます。そのことが、経営を旧態依然に押し留めます。また、変化するにも経費もかかるので変えない、と言う会社も。そうなると、事業者間の品質格差や賃金格差が拡大し、ドライバーが離れていきます。労働集約型産業では従業員の減少は即売上の減少です。労務倒産の危険性も高まります。
そうなると、損切り前の譲渡(身売り)を経営者は考えます。例えば、2020年に廃業した新城市のツジムラタクシーの豊鉄タクシーへの譲渡も似たようなパターンでした。
本巣タクシーの廃業
タクシー不足なのになぜ廃業するのか?その理由も、タクシー不足だからです。
変な言い方ですが、タクシー不足の原因は運転手不足です。利用者がいるのに運転手がいない、つまり、労務倒産が起きた、と言うことです。同じような廃業は全国の零細タクシー会社で起こります。そして今後増えそうです。
さらに、タクシー事業は運転手だけではなく、経営者も高齢化しています。つまり、事業継承できなく閉業することもあります。運転手も経営者も「ちょうど辞めたかった」「やっと老後をゆっくり」「旅行にでも行くか」…
ライドシェア解禁でタクシー会社が倒産するという危険性もですが、もともと倒産閉業する危険要因が存在するのです。
今回のように譲受事業者があれば良いのですが、なければ人も車も行き場を失います。地域1社というところではタクシーの消滅になります。では、どうするのか?それは字数制限になったので次回です。