良いタクシー運転手 稼げる理由
良いタクシー運転手とは、例えば次のような基準で判断できるでしょうか?
- 安全運転
- 地理
- 接客
この基準や知識能力に優れているのが良い運転手とすると、例えば、ベテランでも事故を起こすし、道は知らんし、クレーム多いし、という素人のような悪いドラバイーも…?
では、次のような基準はどうでしょう。
- 知識
- 経験年数
これだと、例えば「3年以上」「運行管理者資格所持」等、基準も数値化でき分かりやすそうですね?
個人タクシーとは
前項の条件を満たすのが個人タクシーの人たちです。なによりも、国土交通省認定です。具体的には「3年間無事故無違反」「経験年数10年」、知識や地理(地理試験は廃止されましたが)の「試験」まであるので、間違いはなさそうです。ただ、接客については諸説ありますが…。
人生の経験年数、運転手の経験年数
10年という期間を除けば、新入社員の中にも、1、2、3、4に優れた人がいます。例えば、コミュニケーション能力や技術。そして、地元で生まれ育って「どんな道でも知ってます」といるという地理知識。さらには、道路交通法や道路運送法を学んで、運行管理者を取得している人…。
それに、自動車運転の経験年数はないけれど、人生経験はたっぷりある、という人も。そういう人が多いのもタクシー事業の特徴です。理由は簡単で、中高年で転職してくる人が多いからです。そういった人たちは、個人タクシー並みの実力、プロと言えるかもしれません。
すべてのタクシーは品質を保証されています
以上のことから、運転手の質と経験年数の相関関係が疑わしくなります?少なくとも、タクシー運転手=プロなのだから、プロではない運転手はいないはずです。もしいるとしたら、それはタクシー運転手を否定することになります。なぜならば、「A=B A≠B」だからです。
つまり、タクシーを運転している人たちは全員プロということです。そして経験年数は、ひとつの目安だけ、ということになります。このことは、どのタクシーに乗っても、品質は保証されるということです。A=Bですから…。
良いタクシー運転手
さて、このように考えていくと、利用者が信頼しているのは運転手本人ではなく、タクシーそのものになりませんか?つまり、あなたという運転手が選ばれているのではなく、タクシーが選ばれているということです。
そして、情報の非対称性も相待って、「危ない運転」「態度が悪い」「地理不案内」という良い運転手の基準を満たさない、つまり悪い運転手でもプロ並みに稼げるのです。
もう一度言います、あなたが稼いでいるのではないのですよ。タクシーがあなたに利益をもたらしているのです。会社も、あなたという個人でなくて良いんです。そして、利用者もあなたではなくて良いんです。あなた目当てにあなたのタクシーに乗る人は何人いますか?
ここに、個人タクシーの10年の根拠があるんですよ。他の業種(例えば飲食店)と違うのは、あなたが選ばれているのではなく、タクシーが選ばれている、のですから。そしてタクシーの信頼も、一朝一夕では築けないのです。