良いタクシー会社の選び方
就職する時、なにを基準に選んでいますか?
タクシー運転手になる、と決めて、次はどの会社に入るかなあ、ってなると思うんですが、例えば、
- ネームバリュー
- 勤務地
- 賃金
- 就職祝い金の有無と額
- 知人の紹介(SNSで知り合った人も含めて)
はじめてのタクシー会社選びは、こういったことが選択基準になるのではないのでしょうか?
次に面接で細かいこと
例えば
- 歩率
- 面接官(社長や社員)の雰囲気
- 福利厚生
- 勤務時間
- 年休取得を含めた休みやすさ
などを聞き、それをもとに決めるのではないかと思っています?
初めてのタクシー会社は、何社も面接する、というのではなく、一社に絞るのかもしれませんね?
ボクの場合はたまたま知人のお父さんがタクシー運転手をやっていて、(紹介ではなく)その会社にハローワーク経由で応募しました。そしてその会社も「よく知られた近い会社でした」
本当は、違う会社を面接に行こうと思っていたのです。理由は、タクシー事業だけではなく他の業態の事業もしていたからです。つぶしが効くかなあ、なんて考えていたんですよ。
あれから14年、良い会社だったのでしょう。ずっとここにいるのですから。
良いタクシー会社ってのはどんな会社なんでしょう?
タクシー会社を目指す未経験の皆様。良い会社を選んでくだいさいね。勤務地の近さだけで選んじゃ後悔するかも。この業界は玉石混交です。
#乗務員負担 #低賃率 #組合の有無は必須— 東京無線連絡協議会 (@tokyomusenrenra) March 6, 2023
「この業界は玉石混交です」なのですが、それはタクシー会社だけのことではありませんよね。それにタクシー運転手も玉石混交で、世の中全てかもしれません。
就職は、恋愛みたいなもので、その会社との相性が一番なのかもしれませんね。大手だからと言っても嫌なところもあります。社員10人の会社でも、社長と意気投合して離れられなくなったり。歩率がよくて賃金が周辺で一番高くても、管理者がパワハラ気質だったりで、毎日が憂鬱になったり…。
難しいですよね。
どうして違うタクシー会社に転職するのでしょう?
次に離職する、違うタクシー会社に転職する人の退職理由から考えてみます。
同じ仕事をするのに、違う職場を選ぶ人もいますよね。ボクのまわりでも、けっこうな数の人が同じ市内のタクシー会社に移りました。理由は
- 人間関係(運転手同士のトラブル、管理者とのトラブル)
- 人間関係の希薄さからの疎外感
- 職場環境(より自由な雰囲気の会社へ)
- 不公平感(配車、担当車、人事)
- 事故を機に離職して再就職
- 賃金
- 定年を機に(定年後の賃金格差)
運転手同士のトラブルよりも、管理者や配車係とのトラブル、人事や担当車、配車に対する不公平感が主な理由のようです。中には喧嘩して辞めるというケースもあります。
また、出庫すると独りになるので、疎外感や孤独感なんてものがつきまといます。そういった希薄な人間関係から離職する人もいます。
となると、歩率や賃金なんて問題よりも、やはり人間関係ということになりますよね。
どうすれば円滑な人間関係の職場を見分けられますか?
見分けられれば苦しむことも少なくなると思います。いえ、ブラックな企業に入社したと思ったら辞めればいいだけの話なのですが、例えば、辞めるに辞められない、なんて話も聞きますので、やはりブラック企業に入らないことが肝要になります。
とりあえずビール的な選択
- せめて50人程度以上の企業規模
- 労働組合の有無
- 働きやすい職場認証制度に認証された会社
ではないでしょうか。
理由は
- 小さいところは人間関係が密。社長や部長に嫌われるとそこで終わり。
- 労働組合のある会社、それも産業別(全自交労連や自交総連)に加入している会社が吉。
タクシー業界も手をこまねているわけではなく「働きやすい職場認証制度」で職場環境の見える化を行っています。認証されているから良い会社という確証もないのですが、せめて★一つ星に認証されていることがスタート地点ではないでしょうか?
豊橋市内のタクシー会社を選んでみる
この基準で豊橋市内のタクシー会社を選ぶと、東海交通と豊鉄タクシーになります。
組合で言えば、豊鉄タクシー労働組合は名鉄労連、全自交労連に加入していますので、労使の関係が健全だと感じています。ですから不当な従業員負担はない(はず)です。
東海交通は労働組合が単組なのですが、社長が愛知県タクシー協会の会長ですので、とんでもないこことは、しない(はず)です。
ヨシダ交通が悪い、というのではなくて、東海交通や豊鉄タクシーからの移動する人たちの窓口になって、おそらく運転手の半数程度がそれらの人たちではないでしょうか。背水の陣、そんな強さがあるような、ないような。
面白いことに、豊鉄タクシーやヨシダ交通から東海交通へ移動する人はほとんどいません。なぜなんでしょうか?
- 東海交通→豊鉄タクシー→ヨシダ交通
- 東海交通→ヨシダ交通
という流れで逆は、ほんと、ないんですよね。理由はあるのですが、また次の機会にでも。
まとめ
ということで、とりあえず、
- 企業規模「50人まで」以上
- 労働組合のある
- 働きやすい職場認証制度に認証された会社
に面接に行きましょう。面接に行ってさらに詳しく聞いてみる、ということになります。
良くも悪くも、職場ってのは人なんでしょうね。
そうしてこの14年間で感じるのは、信頼できる先輩や尊敬できる人がいなかった、というのがボクの悩みでもありました。でも、逆に希薄な人間関係だから人の本質まで分からなかったのだろうし、そのことが職場環境を楽にしたのではないかと考えています。
出庫しても独り
人を期待するから人から裏切られます。独りだというこを楽だと感じれば、タクシー運転手はさらに楽になるのではないかと考えています。頼りすぎるなということです。
事故をしても独り
なのですが、そこは管理者や無線室、組合の人たちが、きっと助けてくれる、そう思えることは大切なことなんでしょうね。ですから、やはりそこそこの規模、教育された管理者、公平な配車や運行管理、ってことになるんですかねえ。